こんにちは。tillata(ちらた)です。
突然ですが皆さんは、「インク沼」という言葉をご存じでしょうか?
インク沼にハマってしまった!
なんていう使い方をします。
最近文房具系の番組でちょいちょい見かけたり、TwitterやInstagramなどのSNSでもよく見かけます。
インスタでハッシュタグ検索をすると、7.6万件も出てきますから、その人気をうかがえます。
「マツコの知らない世界」ではインク沼の世界も紹介されました。
この記事では、
- インク沼って何?
- ハマるとどうなるの?
- 万年筆インクの魅力とは?
について、わたしの実体験を踏まえ書いていこうと思います。
それではどうぞ~。


Contents
インク沼とは?

一言でいうと、
インク沼とは、
万年筆インクにハマってしまうこと
です。
沼なのでなかなか抜け出せないんですよね。
なぜ沼なのかは次の章でご説明するとして、まずは言葉の解説から。
●インク
⇒万年筆インクのこと。
それ以外にも、ガラスペン専用インクなども含まれます。
●沼
⇒ハマるという意味での沼
好きなものにどっぷりハマってしまい、なかなか抜け出せない状態
ようするに、
という意味ですね。
インク沼にハマるとどうなるの?

- 次から次へとインクを買う(集めてしまう)
- インクの雑誌も買う
- インクを使うための万年筆・ガラスペン・つけペン・紙などもたくさん買う
- インクのイベントへ行く
- 自分でもインクを作ってしまう
次から次へとインクを買う・集めてしまう

たぶん、一番いけないパターンなのかも……
と思いつつ、わかっているけどついつい買っちゃうんですよ。
ついつい買ってしまったらもうインク沼にハマっています。
インクの雑誌も買う

▲インクの趣味雑誌「趣味の文具箱」。
春夏秋冬の季刊雑誌です。
インクの情報がたくさん載っています。


年に一度、インク沼特集しているんですよ。
▲インクだけを扱ったムックもあります。
インクを使うための万年筆・ガラスペン・つけペン・紙などもたくさん買う

▲これはカリグラフィー用で購入したもので万年筆は含まれておりませんが。
万年筆もたくさん買ってしまいました。

▲こちらですね、万年筆。
インク以外にも、とにかくこういうものが増えていきます。
インクのイベントへ行く
インクのイベントは、文具女子博#インク沼や、Tono&Limsさんの宇宙遊泳、ペンショー(東京・神戸)などが有名です。
SNS見てしまうだけでも危険な場所です。行ってしまったら間違いなく買ってしまいますね。
自分でもインクを作ってしまう
プラチナ万年筆さんから出ているミクサブルインクというインクがありまして。
それを調合することで自分で好きなインクが作れます。
また、専門の方がお手伝いしてくれる場所も。
伊勢丹新宿のインクラボさんですとか、カキモリさん、セーラー万年筆さんのインク工房などがあります。
【万年筆インクの魅力とは?】インク沼に人々がハマるわけ

インク沼はなぜ沼なのか……
なぜインク沼にハマってしまうのか……。
自分の経験を元に考えてみました。
ハマる=楽しいのです。
理由というのは、
- 綺麗なので書くのが楽しい
- 書いたものを見るのが楽しい
- インクを集めるのが楽しい
- いろいろな色がある
- SNS映え・SNSなどで交流できる
5つ挙げるとしたら、こんな感じかなと思います。
でもインク沼って本当に奥深い底なしの沼で、
さらに深堀していくと、底なしの理由がわかってくるんですよね。
少しでも集め出すと見えてくる、知らなかった世界。
知りたいと思えば思うほど深みにはまってしまうのです。
- インクが美しい
- インクの濃淡が美しい
- インクの名前も美しい
- シリーズ名がある
- ラメ入りもある
- ブラックライトで光るインクがある
- 香りつきインク
- ご当地・オリジナルインク
- 紙によって、出る色が違うインクもある
- ほぼ毎月新色が出る
- 限定色が発売される
- 色が豊富。何千種類とある
とりあえず12個。
しかしまだまだ足りぬほどです。
本当はもっとありますがとりあえず10個。
では、解説いきます。
インクが美しい

▲例えばで「ビルマの琥珀」というインク。
万年筆インクは、とにかく綺麗です。
無条件で、問答無用で美しいのです。
美しいの代表にエルバンさんの「ビルマの琥珀」を挙げてしまいましたが、これに限らず、どのインクもとにかく美しいのです。
- 色が美しい
- 濃淡が美しい
- インク瓶も美しい
- インクの名前も美しい
そのすべてが美しいのです。


インクの濃淡が美しい

▲「ビルマの琥珀」1色でカリグラフィーを書いたもの。
インクの濃淡が綺麗なグラデーションになっています。
何も考えずただひと書きするだけでこの濃淡が生まれるんですよね。
すごくないですか??
インク沼にハマってしまうポイントの一つです。



▲「月夜」というインク。
こちらもこの1色で書いているのにこの濃淡グラデーション。
美しくてハマりますね~。
今までに見たことがない美しさなんですよ。
普通のペンのインクでは拝めないこの美しさです。
この調子で、あのインクはどうかな、このインクはどうかなって、どんどんインクの本数が増えていってしまうんですよね。
これもインク沼の症状の1つです。
インクの名前も美しい

さきほどご紹介した「月夜」というインクがこちら。
大手文房具メーカーのパイロットさんのインクです。
ヨルシカさんのMV(ミュージックビデオ)にまで登場するレベルに美しい色。



月の夜という色に魅せられる方は多いんじゃないかと思います。
月の夜の色。月夜の色。。。って聞いただけでもう。
濃淡も本当に(良い意味で)ヤバいので。
このインクって、値段もお手頃なこともありロングセラーなのです。
持っている方も多いのです。
Twitterなどで紹介される方も多く、よく見かけるインクの1つ。
ホントにいい色。
わたしもTwitterを見て買っちゃった一人です。



▲続いて「金木犀」というインク。
季節になると香って教えてくれる金木犀の花と同じ色のインクです。
お好きな方、多いのではないでしょうか。



▲ほかにもね、ローズクオーツ(宝石の名前ですね)
宝石のごとくキラキラしていて綺麗なんですよ。

▲夜光虫という色もあります。


こんな感じで、インク名から連想されるインクの色や雰囲気を思うと、ついついあれもこれもって試してみたくなってしまう、手元に置きたくなってしまうんですよね。
インクの名前が綺麗だなというインクは他にもたくさん。
- 天色
- 紺碧
- 紫陽花
- 紅葉
- 冬将軍
▲お試しに5つ挙げてみました。
どうですか?
どんな色かイメージできますでしょうか?
季節関係・日本の美しい風景をイメージしています。
こういう名前のインクがあるんですよね。
「色彩雫」というシリーズ名がありまして、大手文具メーカーのパイロットさんが出されていまして。。
……ってなると、これまた試してみたくなり欲しくなりなインク沼パターンに陥ってしまいます。
次の章に続きます。
シリーズ名がある

▲で、こちらがパイロットさんの「色彩雫」シリーズ(全24色)
・全24色+東京限定色3色
・水性の万年筆インク
・ミニボトル(15ml)と大瓶(50ml)がある
・ミニボトルは3本2310円。
※必ず3本セットの販売でバラ売りはなし
※選ぶ楽しさがまた沼の入り口になります
・大瓶は 1,650円
24色でコンプリートな上に、限定色もあるからハマると大変なインク。

青だけ集めてもこんなに……というかもっとある。
- https://calligraphy-memo.com/%e3%80%90%e4%b8%87%e5%b9%b4%e7%ad%86%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%af%e3%80%91%e3%83%91%e3%82%a4%e3%83%ad%e3%83%83%e3%83%88%e8%89%b2%e5%bd%a9%e9%9b%ab%e3%80%80%e3%81%8a%e3%81%99%e3%81%99%e3%82%81%e3%81%ae
他社もご紹介しましょうか??
大御所をいくと残り2つ。↓
・セーラー万年筆「SHIKIORI―四季織―」全20色
https://sailorshop.jp/SHOP/13-1008b.html
・エルバン「トラディショナルインク」
https://www.shop.quovadis.co.jp/SHOP/hb130.html
▲とりあえずインク沼の入門的な感じになるとこちらですね。
お手頃価格でたくさんの色があります。
それと先ほどのパイロットさんの「色彩雫」と合わせ、
初心者の3本柱的な感じです。
ラメ入りインクもある
ラメ入りインクとは、インクの中にキラキラとした細かい粒子が入っているインクです。
書くとインクがキラキラ光ってさらにおしゃれです。

▲「SABA」(サバ)というインク。
鯖のウロコのように、きらきら輝くんですよ。
ラメというと、女性は特に惹かれる気がします。
ネイルとか様々なものを「デコる」ものって、たいていキラキラしているじゃないですか。
ラメってなんだか、特別感ありますよね。



▲こちらは「ダイヤモンドダスト」
北海道などの寒い地方で起こる美しい自然現象の名前。
この名前からしてすでに美しいインクです。

▲拡大してみると、ラメが見えますね。
実物はもっともっと綺麗です。
- インクの濃淡が美しい
- インクの名前が美しい
- ラメが美しい
こんな感じのトリプルコンボになると、インクは買うしかない選択(というかもう選択すらない)。に陥ります。
まさにインク沼ですね。



▲ラメ入りだとガチの無条件で美しいのです。


ブラックライトで光るインクがある

▲「SABAの河童巻き」というインク。
こんな感じで、ブラックライトで照らすと光るインクもあります。

▲もとはこちら。
ふだんは青く見えるのに、ブラックライトで蛍光黄緑になるのです。
不思議なインクですよね。

▲「ワルプルギスの夜」
名前からして勝ち組みたいな感じなのが、さらにラメ入りでブラックライトで……なんていうと買うしかないインク。
大好きなガラス工房さんのインクですしね。

▲もとはこちら。
黒い色が「ワルプルギスの夜」です。


もうお気づきだとは思いますが、インク沼は本当に恐ろしい。
香りつきインク

「はちみついんく」なるものがございまして、
ハチミツの香り
がします。
甘くてハニーな、あのおいしそうな香り。
ハニートースト、ハニーカフェオレ、ハニーキャラメル、ハニーパンケーキ……
パッケージもおいしそうですよね。
はちみつの香りは、蓋を開けた瞬間やってくるのです。

ちなみに写真のインクは、「ソバ」「クリ」という名前。
他にも「アカシア」「レンゲ」「ボダイジュ」「マヌカ」など。
好きな方にはたまらないんじゃないかなって思います。


他にも、コーヒーやチョコレート、生姜など、いろんな香りが付いたインクがあるんですよ。
とりあえず自分の手持ちははちみつなので、こちらをご紹介しておきました。


ご当地インク・オリジナルインク
▲神戸インク物語。神戸のご当地インクの1つ「千苅ウォーターブルー」。
インクにはご当地も存在します。
富士宮やきそばや岩下の新生姜といった、どこかで聞いたことある名前もたくさん存在します。
インパクトありますよね。
こういったものがわんさかあるんですよ。
神戸インク物語、長崎美景、岡山県ご当地インク、源氏物語、ジーンズインク、浮世絵インク、ウミウシインクなどなどなど。


▲一部ですが、こちらでもいろいろリンク付きでご紹介しています。
思い入れのある地域とか好きなものとかあると
紙によって、出る色が違うインクもある

▲先ほどブラックライトで光るとご紹介した「SABAの河童巻き」というインク。
これ、書く紙によって出る色が変わるんですよね。
青いんですけど、

▲紙によっては緑になります。

▲青緑にも。
- ラメ入り
- ブラックライトで光る
- 紙によって出る色が変わる
- コラボインク
- 期間限定インク
という5つのコンボだったりします。
恐ろしいインクですよね。
あ、あと、百鬼夜行シリーズの1つです。


ほぼ毎月新色が出る
インクを作っているメーカーさんは、国内外にたくさんあります。
だから、どこかどこかで必ず毎月新色が出るんですよね。
本や漫画の新刊に似ていますね。必ず出るのでヤバいです(いい意味でも、経済的にも)。
個人的に一番恐ろしいのは、Tono&Limsさん。
- ほぼ毎月新色を発表
- 毎回新鮮で斬新なアイディアが出てくる
- 定期的なイベントをしてくれる
コラボも多いですしね、安定した信頼があるのですよ。
とりあえず買っておけば間違いないみたいな絶大的なものがあります。
比較的新しいブランドなんですけど、勢いがすごいのです。
限定色が発売される
どこの趣味の世界にも限定品は存在しており、インクの世界にも当然限定が存在します。
限定ってついつい買っちゃうんですよね。
- 期間限定
- 季節限定
- 販売店限定
- イベント限定
- インクガチャ限定
- クラウドファンディング限定
いろいろと見てきました。
限定って聞くと、この時にしか買えない希少なものというレア度が発生します。
これを逃したらもう一生手に入りません。
だからよけいに買わなくっちゃと購買意欲を掻き立ててくるんですよね。
新色発売より恐ろしいのがこれです。


▲近況としてはこのクラウドファンディングでインク頼んじゃいましたしね。
色が豊富。何千種類とある

青ひとつとっても、たくさんの青があるんですよね。
濃い青、薄い青、水色、緑寄りの青、紫寄りの青、
無限すぎて底なし沼です。
ブルーブラックひとつに絞ってもたくさんありすぎて。
知らない人から見れば
「全部同じ色でしょ」
なのですが、全然違うんですよ。

青だけでも十分、沼です。
ほかにもフラッシュインクや、同じ色でも顔料(耐水性)・染料(水性)・ラメなしラメ入りいろんなバージョンあったりしますしね。
バリエーションも豊富すぎます。
インク沼の長所と短所

- インクに癒される
- インクで人とつながれる
- 出会いがある
- 楽しみが増える
- 生活に彩りがある
新しいインクとの出会い、新しい人との出会い、新しい場所との出会い、新しい沼(万年筆、ガラスペン、紙など)との出会い……いろいろあります。
イベント(文具女子博など)があると世界が広がるんじゃないかなと思います(こわくて行ったことありませんが)。
- 底なし沼。集め出すとお財布に良くない
- 置き場所・保管場所に困る
- たくさんあると重い(引越しの時など大変)
- 封を切ったら3年。という消費期限がある
- 転売もある
お財布事情や置き場所問題はあるあるですね。
一度引越しをしたことがありますので、ほんと大変だなと思いました。
インクの消費期限に関しては、切れているものもありますが、使い続けている現状ですね。おそらく若干色が濃くなっているかもです。
転売も過去に何回か問題になったことがありますね。どこの世界にもある困った問題です。
気づいたらインク沼に落ちてた件について

ここからは、わたしのお話。
なんでインク沼にハマったの?
というお話です。
インク沼の始まりは、「カリグラフィー」でした。


ハマった道順は、
カリグラフィーができるペンを探す
⇒パイロットさんの色彩逢いのカリグラフィーニブに出会う
⇒万年筆インクに出会う
⇒普通の万年筆を知りたくなり、とりあえずカクノを買う
⇒万年筆めっちゃすごい&ノーマルなブルーブラックでこんなに美しいとか、じゃあ他の青とかどうなの?
⇒ほかの青買う
⇒気づいたら何色も買ってた
という感じです。

あとはもう、美しすぎるから買い続けている感じですね。
こんなに集めてどうするんですかね、本当に。


まとめ

長くなりましたが、これがインク沼というものです。
まとめますね。
インク沼とは……
- インクに魅了されること
- 万年筆インクにハマること
- 買わずにはいられないこと
基準はないんですけど、ハマったと思ったらハマっているのです。
自覚はなくとも、10本以上あればすでにハマっているのではないでしょうか。
以上でした。
インクにご興味ありましたら、とりあえずは万年筆売り場まで行ってみてください。
そこにはたくさんのインクがあるはずです。
ありがとうございました。
▲TBSのNスタ「インク沼特集」もよかったらどうぞ。
わたしの作品も映ります。



