こんにちは。tillata(ちらた)です。
突然ですが皆さんは、
- これからカリグラフィーを始めてみたいけど、何を選んでいいのかわからない
- カリグラフィーを練習し始めたけれど、おすすめのペン先はある?
- 結局何が一番いいの?
と思ったことはありませんか?
カリグラフィーのペン先って、調べてみるとものすごいたくさんの種類が出てきますよね。
ググってみたらよけいにわからなくなってきた!
なんてことも珍しくありません。
実際わたしも、わからなすぎました。
だからとりあえず、20種類、30種類と、いやもっとかもな種類をお試ししてしまったという始末です。
だからこそ、これからご紹介するペン先は、自信をもっておすすめしていきます。
全てわたしが実際に使ってみて、「最高!」と思ったペン先です。
もちろん、カリグラフィーが初めての方でも安心してお使いいただけます。
練習用としても、本番用としても活用できる。1本でとてもお得なペン先。
5年以上付き合ってみての感想も含め、魅力をたっぷりお伝えしていきます。
それでは本編をどうぞ~。
Contents
【おすすめ】イタリック体・ゴシック体のつけペン
スピードボールC-2
イタリック体&ゴシック体用
推しペン先はズバリこれ1択。
です。
ペン先にC-2の刻印。
カリグラフィーを知っている方なら誰もが一度は見たことがあるであろう、有名なペン先です。
・スピードボール……アメリカのスピードボール社のこと
・C-2……品番。ペン先の幅は3mm
言葉の意味はこんな感じです。
わたしがスピードボールC-2を強くおすすめする理由
わかりやすくまとめてみます。
本当におすすめなので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
・とくにかく使いやすい&書きやすい。
・万年筆インクに最適(とてもよく書けます)
・弾力があり、カーブのあるイタリック体も書きやすい
・手に入りやすい(広く普及している)。
・安価
・新しいペン先は、開封後すぐに使える。
すぐインクで書ける。
(新しいつけペンを火で炙ったり、アルコールで拭く、石鹸で洗うなどの行為は必要なし)
↑そのまま使ってもインクは弾かれません。
またその他の理由として、練習しやすいんですよね。
・カリグラフィーの本で、このペン先がたくさん紹介されている
・カリグラフィー本で、C-2を使った練習例&作品例が多い。
・本や通信教育の教材にある練習用ガイドラインが、このペン先で作成されている。
のです。
とにかく、初めての方向けに環境が整っているペン先なのです。
本と紙とこのペン先さえそろえれば、すぐに練習できるのです。
例えば、小田原真喜子先生の「はじめてのカリグラフィー」や「すてきなカリグラフィー」「記念日のカリグラフィー」など、多くの著書でこのペン先が扱われています。
小田原真喜子先生といえば、カリグラフィーを日本でたくさん普及させた方です。カリグラフィーを勉強されている方なら、知らない人はいないんじゃないかというくらい有名なお方。
その小田原先生もこのスピードボールC-2を愛用されているんですよね。
また通信講座でもこのペン先はよく使われております。
フェリシモの教材なども、スピードボールC-2が基本です。
プロが使われているのと同じペン先で自分も練習できる。作品が書ける。
わたしが初めてスピードボールC-2を手に入れたときは、本当に嬉しかったです。
これがあればお手本と同じ文字が書ける! と。
そんなこんなで、自分もたくさん使わせてもらっています。
実際自分が同人誌でカリグラフィー本を出す際も、スピードボールC-2には大変お世話になりました。
現在も愛用中です。
スピードボールC-2の使い方
写真右のような、ペン軸にさして使います。
ペン軸にさすとこんな感じで、1本のペンに変身。
それを、インクや溶かした絵の具につけて文字を書いていきます。
▲そして実際書いてみたものがこちら。
3mm幅ですとこの大きさになります。
大きくも小さくもなく、ちょうどいいサイズ感も気に入っています。
スピードボールC-2を買える場所&売られているパッケージ
Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングはもちろんのこと、東京でしたら世界堂、Loft、東急ハンズなんかにも扱いがあります。
わたしはAmazon、東急ハンズ新宿店、世界堂本店あたりで購入しています。
▲パッケージの1つ。セットのものです(バラ売りもあり)。
手元に使いかけしかなかったため、お見せできる部分が少なくてすみません。
左側の赤いパッケージには、カッパープレート体用のつけペン「ハント101」と「512」のつけペンが入っております)
上の写真のような、軸とペン先のセットもあれば、ばら売り、2種セット売りもあり。
「つけペンを差し込む軸がまだないよ」という方は、軸とペン先のセットがオススメ。
スピードボール専用の軸ですので、ペン先と軸の相性がとってもよいのです。
もし軸がないよって方は、文房具売り場のコミックコーナーでよく見かける、Gペン用の軸でも入ります。
ペンホルダー(ペン軸)とペン先は各社共通なので、会社が違っていても大丈夫。
日本製×海外製でもちゃんとフィットします。
ただまれに、オブリークホルダーになると軸に合わないペン先が出てきます。
▲参考として載せておきます。
セットはこちらと同じもの。
▲バラですとこのお値段。
▲2本セットですとこちらですね。
「C-2(3mm幅)」と「C-3(2mm幅)」のセットです。
「C-3」は2番目によく使う(よく教本に載っております)ので、買っておいて損はありません。
それでですね、中身のある方のセット、見やすいように拡大してみますね。
▲左上に「C-2」があります。
これが3ミリ幅のペン先。
数字が大きくなっていくにつれ、ペン先の幅は小さくなっていきます。
C-0……5mm
C-1……4mm
C-2……3mm
C-3……2mm
C-4……1.5mm
C-5……1mm
「C-0」が一番太く、「C-5」が一番細いです。
なお、左利き用もあります。
スピードボールC-2:作品例その1
▲「スピードボールC-2」で実際に書いてみたもの。
「令和」って万年筆のインクで書きました。
これが3ミリ幅です。
こんな感じで書けますよーというまずは1例です。
スピードボールC-2:作品例その2
▲わたしの同人誌の表紙。
丸くカリグラフィーで書いている「cafe calligraphy」の文字は、スピードボールC-2のペン先で描き、装飾の葉っぱもスピードボールC-2です。
▲インク見本づくりにも活用中
新しいインクをお迎えするたびに、インク名をカリグラフィーで書いております。
本当に書きやすいペン先です。
イタリック体の作品例
▲イタリック体「apple(りんご)」
葉っぱの装飾もスピードボールC-2で書きました。
こんな感じで、イタリック体「a」のカーブの部分も細くしっかり描け、ほかの部分のカーブもきちんと書けます。
万年筆インクで書くと1色で書くだけで濃い薄いの濃淡が自然と生まれてしまうんですよ。
短所
最後に、気を付けることも書き記しておきます。
・文字を書いた後はペン先を洗います。
洗ったら水分を良く乾かす。
乾かさないと錆びる可能性が。
・差し込み部分が錆びやすい
(水に濡れたままにしておくと錆びます。
錆びたら軸から抜けなくなり、交換ができなくなるので注意)
・つけペンは消耗品(※すべてのペン先は消耗品です)
かすれが出てきたり書きにくくなったら交換が必要
※お気に入りだからといって、ずっと使い続けることができない悲しい運命
要するに、
交換が必要
なのと、
お手入れはしっかりしましょう(よく洗う・しっかり乾燥する)
ということです。
イタリック体・ゴシック体向けは以上です。
他にブラウゼやミッチェルもありますが、
初めての方にはズバリこれ!
が、スピードボールC-2でした。
【おすすめ】カッパープレート体のつけペン
国産Gペン
続いてカッパープレート体用のつけペン。
先ほどご紹介したスピードボール社からは「ハント101」というつけペンが出ていますが、わたしのオススメは国産Gペン。
「Gペン」をおすすめします。
Gペンとは、コミック・マンガ用のつけペンのこと。
文房具売り場のコミック用品コーナーによく並べられています。
これが意外と、カリグラフィー用としても最適なのですよ。
▲どうですか??
漫画用のペン先でカリグラフィーができるんですよ??
おすすめポイントは3つ。
・細い線&太い線が1本で書ける
・安価(1本100円くらい)で地方でも手に入りやすい
・紙に引っかかりにくい
です。
田舎の文房具屋さんで扱ってもらえるくらい、メジャーなんですよ。
国産Gペンは主に3種類
▲Gペンには普通の種類で3種類あります。
(ほかにハードタイプがあり)
写真左から、
・ゼブラGペン(ゼブラ株式会社)
・ニッコウGペン(株式会社 立川ピン製作所)
やや柔らかめ
・タチカワGペン(株式会社 立川ピン製作所)
ニッコウより硬め
です。
▲上から、タチカワ、ニッコウ、ゼブラ(軸は自分の好きなものを使います)
使い分けのポイントは、使う方の筆圧かなと思います。
だからこの中でどれがおすすめっていうのは言いにくいんですよね。
個人によって筆圧弱い強いありますし、筆圧弱いと思っていたら強めだったってこともありますし、実際に書いてみないとわかりません。
硬さに違いがありますので、個人の好みで選びます。
(わたしはゼブラを良く使います。ですが、タチカワ、ニッコウも書きやすいです)
軸は上の写真のように、まっすぐなストレート軸でも良いですし、カッパープレート体用の軸ならさらに良いです。
Gペンの書き比べ
▲ストレートホルダーで書いた、3種書き比べです。
紙はダイソーのレポートパッド(5mm方眼)。
それほど大差はないような感じです。
気持ち、タチカワに書きやすさがあるかもとちょっと思いました。
▲オブリークホルダーで書いたGペン書き比べ
そんなに大差なく書けます。
▲これはスペルミスしたミルフィール。
ゼブラGペン。
注意点
最後に、Gペンも短所をまとめておきます。
・手間がかかります。
使い終わったらインクを洗い流します。
・水に濡れたままだと錆びます(洗った後は水分をよく拭く)
・消耗品なので交換が必要
・書いている時、紙にペン先が引っかかるなと思ったら替え時
(交換するとなめらかに書くことができます)
いろいろとありますが、慣れてくると気にならないつけペンでもあります。
オブリークホルダー
カリグラフィー用。Gペンの軸としてご紹介しておきます。
▲カッパープレート体用の軸=オブリークホルダー
特殊な見た目ですよね。
ペン先は斜めに傾いております。
軸の横に金属がついて、そこにつけペンを差し込みます。
Gペンには、このタイプのホルダーが合うのですよ。
(スピードボールのオブリークホルダーにも入りますが、スピードボール以外が最適です)
オブリークホルダーはたくさんの種類がネットで売られておりますので、自分の好みでいろいろ探してみてください。
木製、プラスチック、レジンなど、握る部分の材質の違い、ペン先の角度の違いなど、ちょっとした違いがメーカーによってあるんですよね。
このちょっとしたことがすんごく大切なことなので、いろいろと試してみるのが大事です。
自分に合っていないと文字も上手く書けないっていう、軸選びが難しいのがオブリークホルダーです。
まとめ
以上、初めての方におすすめなペン先でした。
それではまとめです。
イタリック体・ゴシック体⇒スピードボールC-2
カッパープレート体⇒Gペン(ブランドは何でも良い)
です。
もちろん、ミッチェル、ブラウゼ、その他いろいろのペン先を試した上で、自分のお気に入りを見つけてみるのも良いです。
わたしは実際いろいろ試した結果、行きついたのがこのペン先でした。
それではみなさま、楽しいカリグラフィーライフを!