こんにちは。tillata(ちらた)です。
来てくださりありがとうございます!
今日はGペンという、マンガ用でありカリグラフィーにも使えるつけペンについて書いていきますね。
10月になりまして、インクトーバーが始まりました。
インクで書く手書きイベントということで、Gペンについてわたしなりの使い方を書いておきます。
コミックの原稿書きによく使われているつけペンなのですが、これがカリグラフィーにも使えるのです。
カッパープレート体やスぺンサリアン体という、細い線&太い線を組み合わせた筆記体みたいな感じの書体に最適なのですよ。
最初マンガだけかと思ってましたが、カリグラフィーにも使えるんですねー。
プロの方から教わったとかではなくあくまで自己流になりますが、ご参考になりましたらお試しください。
Contents
Gペンとは?
▲こちらはゼブラさんのGペン。
わたしが一番使う種類なので写真に撮ってみました。
つけペンに「G」の刻印があり、一目でわかるようになっています。
Gの右隣は、「ZEBRA」(ゼブラ)と書いてあります。作った会社のブランド名ですね。
ゼブラさんは、日本の有名な文房具メーカーの名前で、ご存じの方も多いかと思います。
マッキー、サラサ、マイルドライナー、デルガードなど有名商品が多数あります。
で、Gペンとは、
●つけペンの一種。
●つけペンなので、ペン軸(ペンホルダー/持ち手の部分)にさして、インクを付けて使う。
●1本で細い線~太い線が書ける。
●国内には主に3つのブランド
・ゼブラ
・ニッコウ
・タチカワ
それぞれ普通タイプとペン先のしなりが固めタイプがあり。
●カリグラフィー用というか漫画用のつけペン。
買う時は、文房具売り場のコミック画材コーナーにいくとあることが多いです。
●消耗品なので、紙に引っかかったり、かすれたりしてよく書けなくなったら交換が必要
▲こちらが主なGペン3種。
どれがいいのかは書く人次第。
その人のクセや筆圧の関係で、書きやすい書きづらいがあります。
わたしはゼブラがお気に入りで、ゼブラをよく使います。
▲ニッコウ
▲タチカワ
3種書き比べをした記事もありますので、お時間ありましたらご覧ください。⇩ ⇩ ⇩
Gペンはどんな線が書ける?
オブリークホルダーが手に入って、写真のようにセットしたらインクに付けて書いていきます。
Gペンは、1本で細い線&太い線が書けるんですよ。
▲細い線を書きたいときは、ペン先を軽く紙に当てて書きます。
▲太い線を書きたい場合は、筆圧を書けるとペン先が写真のように開きます。
筆圧を緩めると、また細い線になります。
細い太いを組み合わせてカッパープレート体(筆記体みたいな書体)などが書けます。
弾力性があっておもしろいですよ~。
インクの付け方
ちょっと試しに万年筆インクで写真撮っていますが。
インクの付け方をかんたんにいきます。
1:ペン先をインク瓶のインクに浸す。
ペン先全体が浸かるくらい。
ペンホルダーの部分は沈めない。
※インクの口が小さくて入らない場合
⇒瓶を傾け、Gペンにインクが付くようにする
⇒もしくは、Gペンだけが入るサイズの、長細い容器に移し替えてインクを付ける。
2:インクから引き上げる。
この時、余分なインクを瓶のふちで落とします。
⇒これをしないと紙にインクが垂れます
液ポタします。
3:紙に書く
これだけです。
かんたん!
ちなみに、幅広いペン先(スピードボールなど)もインクの付け方は同じです。
Gペンは、新品を使う前にあぶったりするの?
たまに「火であぶる」とか聞いたり、昔出版された専門書を読むと「火であぶる」と書いてありますが、何もしなくてもいいです。
何もしなくても普通にインクが乗って綺麗に書けるので、わたしは何もしていません。
ペンホルダーに差したら、インクを付けて書き始めます。
つけペンメーカー「ペン先をライターであぶるのはNG」 見解表明でユーザーに衝撃
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1802/01/news143.html
インクを付けたのに、弾かれて書けないときは?
インクを付けて書こうとしているのに全く書けない。
インクが出てこない。
なんてことはありませんか?
万年筆用の、粘度が低くさらさらとしたインクですと、けっこうあるんですよね。
さらさらしすぎて、インクがどばーと出てきちゃう。
適量が出てこない。
ですとか、Gペン×万年筆インクあるあるです。
自分が下手なのでこうなってしまうわけではありませんのでご安心を。
対処その1:マスキングテープ
▲写真の様に、細めサイズのマステをつけペンの根元付近に巻きます。
細幅が手元になければ、普通サイズのものを半分に切って使います。
これがインク止めになってくれるんですよね。
海外のカリグラフィー本に書いてあって真似したら、わりと使えたのでこちらでもシェアしておきます。
(でもダメだったって場合もありましたが、一応ご紹介しておきます)
対処その2:ウィンザー&ニュートンの「Gum Arabic」を使う
Winsor&Newton(ウィンザー&ニュートン)以外でもいいかもですが。
アラビッグガム(もしくはアラビアガム)を万年筆インクや水彩絵の具に混ぜて使うのも1つの手。
粘度が高くなります。
実はまだ自分で試したことはありませんが、「良いらしい」と聞くので、カリグラフィー本にも書いてありますのでちらっとご紹介だけしておきます。
対処その3:粘度が高いインクを使う
最初からgペンで書きやすいインク・絵の具、カリグラフィー用のインクを使うのも手。
カリグラフィー用のインクは粘度が高いので一発で書けます。
Gペンのカリグラフィーに合うインク
カリグラフィー用のインク
断然よく書けるのはカリグラフィー用のインク。
写真の、McCaffery(マックカファリー)がわたしのおすすめ。
黒の他にも白や赤などあります。
アメリカの「McCaffery’s Ink」の没食子インク。
繊細な線を描くのに適していて、Gペンだとすんごく細い線が書けるのですよ。
他のインクだと出せないくらい細い線が書けるのです。
なければ、他のカリグラフィー用か、もしくはドローイング用、漫画用のインクで。
万年筆インクはさらさらしているため、Gペンで書きづらいことが多いんですよね。
書けないこともないのですが、カリグラフィー用の方がかんたんに綺麗に書けます。
▲細い線はこんな感じに細く書けます。
リアル店舗でこのインクに出会ったことがないので、購入はオンラインで。
アメリカからの輸入のため、時期により扱いが終わってしまったりしている店舗があったり、また扱いを復活したり不安定なインクです。
この店舗で買えます、扱いがありますとは書き残せませんので、下記オンラインショップで探してみてください。
ペン先が紙にひっかかる⇒どうすればよい?
紙に書くとなめらかに書けない。
紙にペン先が引っかかる!
ありますよね?
これもカリグラフィーあるあるです。
考えられる原因は2つ。
1:紙に原因がある
繊維がやわらかい紙やでこぼこしている紙ですと、ペン先が引っかかりやすいです。
和紙とか、中国製の安い紙はだめだったりします。
2:ペン先が傷んでいる
ペン先が傷んでいる可能性があります。
⇒交換するとなめらかに書けます。
Gペンなど、つけペンは消耗品なんですよね。
悪くなったら新しいものに交換します。
そうすることで、見違えるようになめらかに書けますよ。
このすごさにわたしは何度も感動しました。
ホント、「ダメ」と思ったら勿体ないと思わずすぐ交換です。
3:最初から不良品だった
当たりはずれがあります。
幅のあるつけペンや海外のつけペンあるあるです。
勿体なくて替えるのをためらってしまいますが、ここはあきらめて別の新しいものに替えましょう。
ホント、お金もペン先も勿体ないんですけどね。
インクが紙に滲んでしまう。どうすれば?
せっかくインクで書いたのに、それがだんだん滲んでいってしまうって、よくありますよね。
これからたくさん書いていこうというときに、滲むとかテンションだだ下がりですよね。やる気をなくしますよね。
最初は大丈夫だったのに、時間が経つにつれインクが紙に染み込んでいってしまう恐怖は、若干トラウマになるとかならないとか。
でもご安心ください。
これもカリグラフィーあるあるです。
大丈夫です。自分が下手だからではありません。
失敗ではありません。
ちゃんと対処法があります。
紙を変える⇒滲みにくい紙にする
原因の1つは紙の質の悪さです。
中国製などの安い紙、安いコピー用紙など、もともと滲みやすい紙の可能性があります。
万年筆インク用の紙ですと、だいたい滲まずに済みます。
トモエリバー、グラフィーロ、MDペーパーなど。ダイソーにある高級筆記用紙も滲みにくいです。
▲高級な紙は買えないよという方に朗報です。
ダイソーにも滲まない紙はあります。
是非、お試しください。
インクを変える⇒滲みにくいインクを使う
何でもいいからとにかく今ある手持ちの紙で書きたいよ、でも滲んでしまうよという方には、耐水性のインクをおすすめします。
水に強いインクであれば、紙に滲むことはありません。
でもただ、濡れているところに書けば当然滲みますので、それだけは注意です。
先ほどの「Gペンのカリグラフィーに合うインク」でもご紹介しています。
紙を乾かす
インクが滲む原因その2は湿気。
滲みにくい紙を使っているはずなのに滲んでしまったら、紙がすごく湿っている可能性があります。
紙に湿気がたまっていると、万年筆インク用の紙ですら滲みます。
梅雨や夏の湿気には注意が必要。
湿ってるなと思ったら、ドライヤーやストーブなどの温風で乾かし、湿気を飛ばします。
書く時は、手の下にティッシュなどを充てる
書く時は、手の下にティッシュか紙か布を充てて書きます。
自分の手の湿気が原因でインクが滲むのかもしれません。
紙が湿気を吸うと、いくら滲みにくい紙でも滲みます。
手汗などが紙につくと、インクで書いたときに滲んでしまうんですよね。
あと、手の油が付くとインクがよく紙に乗らなくなりますので、その予防でもあります。
Gペンの洗い方
書き終わったら、つけペンについているインクを水で落とします。
普通のペンならキャップしておしまいなんですけど、最後に洗うのがつけペンの宿命。
正直めんどくさいもありますけど、「ありがとう」の想いを込めて。みたいな感じで洗っています。
ペン先の寿命に直結しますしね。
洗って乾かしておくの、とてもとても大事です。
1:コップなど、器に綺麗な水(水道水でOK)を入れておく。
2:軸にペン先を付けたまま、ペン先のインクが付いている部分まで水につける。
3:少し振って軽くインクを落とす
4:水から出して、キッチンペーパーで拭く
5:もう一度水につけてインクを落とす
6:キッチンペーパーで拭く
7:インクが落ちるまでこれを繰り返し、綺麗になったら終わり。
8:最後はキッチンペーパーでよく拭き、インクや水で濡れていないようにする。
9:ペン立てに立ててよく乾燥させる。
(濡れたままにしておくと錆びる可能性があります)
●ペン先を使い終わったら、必ずよく洗います。
ペン先にインクを残したままにしておくと、次に使う際、次のインクと色が混じってしまいます。
特に黄色インクは、他の色と混じると変色が一発でわかりますので注意です。
使い終わったら必ず、すぐにインクを綺麗に落とします。
めんどくさいので翌日にとか数時間後にとか時間を空けると、ペン先にインクが固まる可能性がありますので、使用後はなるべく早く洗います。
※本当はつけペンだけを外して水でインクを洗い流すのが良いかと思うのですが、つけペン外して洗うのが面倒なため、わたしはそのままにしています。
※乾かすのも軸から外して単独で乾かすのが良いかと思うのですが、そのまま良く拭いて乾かしております。
Gペンに合うペン軸(ペンホルダー)は何?
カリグラフィーでGペンを使う場合、写真の「オブリークホルダー」という、カリグラフィー専用の特殊な軸を使います。
ペン先を斜めにセットできる軸。
ストレート軸でカッパープレート体を書く場合は、紙を斜めにして書く必要があります。
ですが、オブリークホルダーを使うと紙を正面に向けたままでも斜めから文字が書け、書きやすいのです。
こちらをリアル店舗で探す場合、コミック画材コーナーにはありません。カリグラフィーコーナーにあります。カリグラフィーコーナーにしかありません。
しかし、あってもスピードボールのストレートホルダーだけかもしれません。
ほぼほぼそれしか見たことがなくて。
スピードボールのオブリークホルダーは、角度がちょっと高くて個人的に書きにくいんですよね。
スピードボールのストレートホルダーは最高なんですけど、オブリークホルダーはちょっと使いづらいです。
ということで、ネットでいろいろ見て買うのがおすすめ。
ネット通販になると、オブリークホルダーの選択肢はぐっと上がります。
わたしもオブリークホルダーはすべてネットで購入した人です。
本当は、実際に見て持って試し書きしたいんですけど、お店で扱いがないものですから、ネットに頼らざるを得ません。
特にオブリークホルダーはマジでないんですよ、リアル店舗に。
・軸の太さ、素材、重さの違い
・ペン先の角度の違い
・デザインの違い
オンラインになると、ホントいろいろな種類があります。
わたしがいろいろな種類を持っていたりするのは、自分に合ったものを探すためなのです^^;
▲おすすめオンラインショップはこちらから。
素材、デザイン、色がホントたくさんあってリアル店舗のギャップがすごい。
ただ、ストレートホルダーよりちょっとお値段かかるのでそこが痛いところ。
痛いんですけど、ペン先と違ってペンホルダーは一生ものですから、それを考えるとコスパは良いです。
▲自分のお気に入りの1本。
海外の作家さんの1点もの。
試しに購入してみたら当たりで、書きやすかった軸。
自分に合うものを探すの、ホント大変です。
軽いのがいいのか、重いのがいいのか、細いのがいいのか太いのがいいのかなど、好みは人それぞれなのでおすすめのご紹介が難しいのです。
あと、Gペンは国産ですが、海外製の軸を買ってもペン先はフィットしますのでご安心を。
Gペンが買えるお店
▲こちらは10本入り。文具店へ行くと3本入り300円+税くらいでありますので、ちょっとお試ししたい方はリアル店舗で探してみる方がお得です。
文具店のコミック画材コーナーへ行くと3本入り300円+税くらいであります。ちょっとお試ししたい方はリアル店舗で探してみる方がお得です。
Gペンなら地方の文房具屋さんでもわりとある印象。
東京ですと、東急ハンズさん、トゥールズ(新宿東口)さん、世界堂さんで見かけたことがあります。
最後に
ということで、Gペンのお話でした。
わりと身近なペン先で、国産のペン先でカリグラフィーが楽しめるというのは結構嬉しいものがあります。
海外製ですと英語を書くのは当たり前で珍しくもありませんから、日本の製品でもカリグラフィーという海外の文化が楽しめるんだというの、めっちゃ意外性があって好きなんですよね。
Gペンて漫画やイラストを描くものだけかと思っていましたので、カリグラフィーもできるってホントすごいです。
これからも愛用していきたいペン先の1つです。
ありがとうございました。
ではでは、皆さま、楽しいカリグラフィーライフを。